介護業界の外国人採用

技能実習制度は介護施設の救世主になるか?!【前編】

採用コンサルタント

慢性的な人材不足に悩まされる介護施設が多い中

やはり今後のよりどころは「外国人」となります。

昔から日本人は外国人をどこか毛嫌いする人が多いですが、

そんなことも言ってられない時代がもうすぐそこまで迫っている

救世主になるであろう「外国人」の受け入れ方法の一つである

技能実習制度について前編と後編に分けてお伝えしていきます。

 

技能実習制度とは

制度の目的

技能実習制度は発展途上国へ技能を継承することにより国際貢献を目的につくられました。

外国人を日本で一定期間(最長5年間)受け入れ、母国では習得困難な技能をOJTを通じて習得する制度で、

1993年に創設され2020年現在までに約40万人の技能実習生が日本国内に在留しています。

 

実習生受入方法の分類

実習生を受け入れる方法として、海外に拠点を持つ企業が現地法人などの職員を受け入れ実習をおこなう

「企業単独型」(主に大手企業中心)と、割と一般的に多いのが事業協同組合など非営利の監理団体を

通じて実習生を受け入れる「団体監理型」があります。

 

在留資格の区分と在留期間

入国1年目が技能実習1号

↓【実技試験と学科試験に合格】

入国2~3年目が技能実習2号

↓【実技試験に合格&監理団体や実習実施者(受け入れ企業)が一定の要件を満たす必要あり】

入国4~5年目が技能実習3号

↓【2019年に創設された在留資格「特定技能1号(最長在留期間5年間)」へ移行可能。技能実習と特定技能の制度を組み合わせることで、最長10年間の在留ができます。】

とされています。

引用元:技能実習「介護」における固有要件について

 

実際の介護分野での受け入れ状況

技能実習生の受け入れ申請状況

介護職種が技能実習に追加されたのは2017年ですが、2020年10月時点では申請件数は2万件を超え年々増え続けています。

介護職が許可されてから僅か3年で多くの介護技能実習生の受け入れ申請が行われていることになります。

現在コロナによる外国からの入国が規制されておりますが、今後ワクチンなど広まって環境が整えば

今後さらに増加していくことは間違いないです。

 

引用元:外国人介護人材の受入れ実態等に関する調査研究事業

 

他の在留資格との違い

EPAや2019年からスタートした特定技能などの介護職として就労可能な他の在留資格と比較して

技能実習が他より圧倒的に実績が多く、実習生や受け入れ側にとっても進めやすい手段として

多くの介護事業者から選択されています。

参照元:介護分野における特定技能協議会(令和2年度第1回)資料6(厚生労働省)

 

介護職で受け入れるための条件は?

技能実習制度本体のルールにプラスで介護職種単体での要件が定められており、

受入れ段階において一般的なものは以下の通りとなります。

引用元:技能実習「介護」における固有要件について

技能実習生の日本語能力

入国段階で日本語能力試験N4に合格していることが要件で、望ましい水準はN3程度とされています。

以下、参照)独立行政法人国際交流基金・公益財法人日本国際教育支援協会主催「日本語能力試験 JLPT」

  • N1 幅広い場面で使われる日本語を理解することができる
  • N2 日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる
  • N3 日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる
  • N4 基本的な日本語を理解することができる
  • N5 基本的な日本語をある程度理解することができる

技能実習生の前職要件と入国前講習

○18歳以上であること。
○制度の趣旨を理解して技能実習を行おうとする者であること。
○帰国後、修得等をした技能等を要する業務に従事することが予定されていること。
○企業単独型技能実習の場合にあっては、申請者の外国にある事業所又は申請者の密接な関係を有する外国の機
関の事業所の常勤の職員であり、かつ、当該事業所から転勤し、又は出向する者であること。
○団体監理型技能実習の場合にあっては、従事しようとする業務と同種の業務に外国において従事した経験※を有すること又は技能実習に従事することを必要とする特別な事情があること。
○団体監理型技能実習の場合にあっては、本国の公的機関から推薦を受けて技能実習を行おうとする者であること。
○同じ技能実習の段階に係る技能実習を過去に行ったことがないこと。

※前職要件は以下のようなケースが該当します。

  1. 外国における高齢者若しくは障害者の介護施設等において、高齢者又は障害者の日常生活上の世話、機能訓練又は療養上の世話等に従事した経験を有する者
  2. 外国における看護課程を修了した者又は看護師資格を有する者
  3. 外国政府による介護士認定等を受けた者

引用元:技能実習「介護」における固有要件について

また、技能実習制度本体では「技能実習を行うために必要な最低限の訓練は、2か月以上の期間かつ320時間以上の課程を有し、そのうち1か月以上の期間かつ160時間以上の課程が入国前講習であること。」としています。

 

前編はここまで

前編では入国前までに必要なルールをお伝えしてきました。

後編では入国後のルールについてお伝えできればと思います。

技能実習制度を知ることで制度上の厳しさを知って諦める方も多いですが

制度がガチガチだからこそ、目的意識を明確に持った人材が入ってくる制度でもあります。

後編も読んでいただければ幸いです。

では。

 

 

ABOUT ME
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採用支援コンサルタント
高校卒業後、スノーボード競技に打ち込み、欧州を含む国内外の大会に出場してきました。 結果を出すために必要だったのは、感覚ではなく「目標から逆算してやるべきことを積み上げること」。 この思考は、現在の仕事にもそのまま活きています。 オフシーズンに始めた仕事をきっかけに経営の面白さに気づき、人材サービス業界へ。 派遣・紹介事業の立ち上げから、取締役として事業運営・組織づくりに関わるまで、20年以上この業界に携わってきました。 現場での採用実務から、経営としての意思決定まで一通り経験してきたからこそ、断言できることがあります。 採用は「やり方」ではなく、「設計」で決まるということです。 多くの企業が、 媒体を変える、面接を工夫する、といった部分的な改善を繰り返しています。 しかし、それでは採用は安定しません。 必要なのは、 「どんな人材を、なぜ採用するのか」から逆算し、 応募・選考・内定・入社後までを一貫して設計することです。 HRインテリジェンスでは、この設計から実行までを一貫して支援しています。 華やかな実績ではなく、現場で積み上げてきた経験と、やり続けてきた時間が自分の強みです。 採用という領域で、人と組織に向き合い続けること。 それが、自分の仕事だと考えています。
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